2020/01/08 05:29

数日の間に、「なぜそんなに着替え(スペア)が必要なのか?」との問い合わせ。


私「なぜだと思いますか??」

その方「どうしてもそういう場面を想像できないので・・・」

私「先ず1着だとするとどこに置いておきますか??」

その方「家です。」

私「なぜ家なんでしょうか?」

その方「自分の服だから。」

私「お勤めになってるんですよね?」

その方「はい」

私「ご自宅に一日の何時間滞在していますか?」

その方「ほぼ寝て起きて仕事に向かう程度だから9時間から10時間くらいでしょう。」

私「一日は24時間です。残りの14時間は??」

その方「通勤と仕事、アフターファイブですね。」

私「その時に必要になるってことは想像しませんか?確率でいえば一日の半分は自宅以外ですよね?!」

その方「そうですよね。」

私「確率上ですが、お勤めの方は自宅外被災する確率のほうが高いと思いませんか?!そんな時でも自宅に戻って服を着て出直すことって可能ですかね??というより、自宅に戻れるかも問題でしょうね。」

その方「なるほど」

私「着替えはもちろん頭に入れておいてほしいのですが、その前に、どこに置いておくのかという個所を選定して、その場所に分散備蓄しないと手にすることができませんよね。会社や車、それこそ自宅であってもタンスじゃダメでしょうし、せめて備えた品々を収める頑丈なストックスペースも考えないといけませんでしょう。考え方とすれば、備蓄品の置いてあるところを安心スペースにしておけば、そこにモノがあるので逃げる場所にもなるんですね。そこが安心できる空間なんです。この活動服一つをとっても、良い知恵が生まれると思いませんか?これがきっかけ、足掛かりということなんです。」

その方「なるほどね~」

とまー こういった回りくど言い方しかできないのですが、ヒントをお与えして知恵としてインプットしてほしいのです。

実のところ、今日まで人前で幾度もお話をしてきました。
でも、でも実際に実行に移った方は一人もいません。
それでもまた呼ばれて演壇に立ち、同じ話をして、まったくと言っていいほど私には会場の方々の反応がリターンもフィードバックもしてこないのです。
通じたのか?通じてないのかすら見えません。
のれんに腕押しの実態に飽き飽きしたんです。

人は話は聴きます。納得もします。ただ実行しないもんなんです。
熱はその会場を後にしたら冷めています。

こういう状況を打開したい。そう感じて、それならば実際に「使ってくれる」品を 
作って、一人一人にアクションしていこう!こう考えたんです。
それが「活動服」「ユニフォーム」なんですね。

なんといっても「わが身が証明」で、レスキューオレンジを着て動けば必ずそこに人が集まってくるし、集まれば割り振りながら進めることができるし、被災当時者であっても避難場所ではお客さんになることも避けられます。
とにかく生きるツールも重要ですが、今まさに発生中の豪雨や洪水の渦中となれば、それこそ着替えだけは背負って逃げ出す。着るもの着ないで動くことはできないんだ!ってことはこの時点で理解いただけるでしょう。

ひどい思いを経験するほうが次なる知恵は備わります。

だけどその時には生きる知恵がなければ・・・??

ここじゃないでしょうか。
さて なぜスペア同時縫製なのかの答えですが、仕事着で毎回持ち帰って洗濯するようなことは考えから外してくださいね。

とにかく着たまま。着の身着のまま。

地震だと10日同じ下着を着てます。
大人も子供も赤ちゃんも

ないんだもん。その場には。

外着はどうなの?
これも季節の変わり目に被災したら苦労します。
4月に被災したら中途半端に厚物と薄物が必要になります。

せめて外着は真夏以外に着ていてもいいようなものがベストですよね。

自宅備蓄してあっても取りにいけないときもあるわけで、分散備蓄をしていてもそこまで行くことも、中に入ることもできないかもしれないわけで、さてどうやって着替えを身近に置いておこうか? 必ず立ち寄るところや住まいの外にも安心区画を作っておこうか?! それぞれの頭でこのスペアの保管場所を作っていってほしいのです。

先にも書きましたが、その保管場所を守ることで、そこが身近な避難場所になっていくでしょう。

もっと簡単に言えば「核シェルター」や「パニックルーム」ですよね。

活動服を題材にしても、奥深く防災に意識が向いていくのじゃないでしょうか?!そういう仕向け方、仕掛けを考えたまでなんです。

でも豪雨時は一日で4~5着は着替えますよ。マジで。
良ーくお考えなさってみてくださいね。m(__)m